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【数学】確率の不思議で面白い問題 あなたは解けますか?/モンティ・ホール/子どもの性別/同じ誕生日の確率

こんにちは。

中学の数学で確率について習いましたよね。私が塾を経営していた際、確率は好き嫌いが大きく分かれる分野だと感じていました。

今回の記事ではそんな確率のちょっと不意義で面白く、パッと思いついた答えと実際の答えが異なると言われる問題を紹介していきます。
「数学全体に関する面白い・不思議な・騙されやすい問題」もぜひご覧ください)

有名な問題もありますが、ぜひチャレンジしてみてください。

ちなみに中学数学の確率の知識で充分解ける問題です。

モンティ・ホール問題

モンティ・ホール問題は有名な問題なのでご存知の方も多いかもしれません。
世界一のIQを持つとしてギネスに認定されていた(現在では「世界一IQの高い人物というカテゴリーはありません)マリリン・ボス・サバントは、ニュース雑誌で読者から寄せられた質問や相談に答えるコラム「Ask Marilyn(アスク マリリン)」を連載していました。

ある日次のような質問が寄せられました。(※解り易くするため実際の質問とは異なります)

質問

①3つの箱があり、1つは「あたり」、2つは「はずれ」です
②回答者は1つの箱を選びます
③出題者は残り2つの箱のうち1つをオープンします(※必ず「はずれ」をオープンします)
④回答者は「最初に選んだ箱を、残されたオープンされていない箱に変更してもよい」と言われる
Q.回答者は(「あたり」を引き当てるために)箱を変更すべきですか?

と言った内容です。さぁ皆さん回答者は箱を変更すべきでしょうか?変更すべきかすべきでないか、またその理由も考えてみてください

回答&解説

答え.変更すべき

直感では“どちらを選んでも変わらない”と思った方が多いのではないでしょうか。

【解説:変更しないと「あたり」を引く確率は$ \frac{1}{3} $のまま、変更すると「あたり」を引く確率は$ \frac{2}{3} $となります。

例えば箱をa,b,cとし、最初に選んだ箱をaとしましょう。この時点でaに「あたり」がある確率は$ \frac{1}{3} $、b,cに「あたり」がある確率は$ \frac{2}{3} $です。

この状況でもしb,cのどちらかに「あたり」があれば出題者は残された1つの「はずれ」をオープンするので、変更することで必然的に「あたり」を獲得できます。

言い換えれば、b,cに「あたり」があるなら変更すれさえすれば当たりが引けるんです。

■aに「あたり」がある確率は$ \frac{1}{3} $
■b,cに「あたり」がある確率は$ \frac{2}{3} $

ですから変更すれば「あたり」を引く確率は2倍に跳ね上がるのです。

解りにくい方は箱100個で考えてみましょう。

1~100の箱の中に「あたり」は1つ。好きな箱を選んでください。

あなたが選んだ箱ともう1つの箱の2箱だけ残し、残りの98個の「はずれ」の箱を全部開けます。

「変えたかったら変えてもいいよ?」と言われたらどうしますか?最初の選択で$ \frac{1}{100} $を選んでる自信はないですよね。
もう1つの箱には無条件に開けられた98個分の箱の確率も乗り$ \frac{99}{100} $もの確率に引き上げられているんです。

この質問、サバントは正しく「変えるべきだ」とアドバイスをしました。しかし、有名な数学者をはじめ多くの人が“それは間違っている!確率は変わらない!”と反論しました。
一時期は反論の意見が大多数を占め、サバントは今で言うところの大炎上しました。
サバントの幾度かの解説のおかげで、サバントのアドバイスが正しかったと証明されました。
多くの数学者までもが間違ったモンティ・ホール問題、直感で正解できた方は数学者としての才能があるのかもしれませんよ。

子どもの性別の確率

これも確率のパラドックスとして有名な問題です。おそらく直感でこれだと思った答えと実際の答えが異なる問題になっているかと思います。ぜひチャレンジしてみてください。

問題

ある家庭に2人の子どもがいます。
そのうちの1人は男の子です。
それではもう1人の子どもも男の子である確率はいくらでしょう?

(男 or 女 なんだから…)

正解&解説

答え.$ \frac{1}{3} $

【解説】:直感では$ \frac{1}{2} $と感じた方が多いのではないでしょうか。表で確認してみましょう。

$ \frac{1}{4} $$ \frac{1}{4} $
$ \frac{1}{4} $$ \frac{1}{4} $

2人の子どもがいた場合の男女の組み合わせは{兄・弟}、{兄・妹}、{姉・弟}、{姉・妹}の4通り。確率はそれぞれ均等で$ \frac{1}{4} $ずつになります。
この問題では1人が男の子とわかっているため男女の組み合わせとそれぞれの確率は次のようになります。

$ \frac{1}{3} $$ \frac{1}{3} $
$ \frac{1}{3} $0

1人が男と確定しているのでその時点で{姉・妹}の可能性は0になってしまうのです。残された組み合わせの確率はそれぞれ均等になるので$ \frac{1}{3} $ずつとなります。
問題のもう1人も男の子である確率は{兄・弟}となる時なので$ \frac{1}{3} $になるわけです。
反対にもう一人が女の子である確率は{兄・妹}、{姉・弟}となる時なので$ \frac{1}{3}+\frac{1}{3}=\frac{2}{3} $になります。

この問題は条件などが変わると確率が異なってくる場合があります。
この問題で重要なポイントは“少なくとも1人が男の子”という点です。

同じ誕生日の人がいる確率

皆さんは同じクラスや職場に自分と同じ誕生日の人はいましたか?いないとしても自分以外で同じ誕生日の人たちはいませんでしたか?
この問題、まずは直感で答えてみてください。計算できる方は計算もしてみましょう。意外な確率になると思いますよ。

問題

40人のクラスに同じ誕生日の人がいる確率は? (2月29日も含みます)

A.約15% B.約37% C.約54% D.約89%

(自分のクラスに々誕生日の子はいたっけかな?…)


正解&解説

答え.D.約89%

【解説】:確率は“知りたい出来事の確率+その反対の確率=1(100%)”となりますね。
3本のくじがあって「当たり」が1本の場合は、“「当たり」を引く確率$ \frac{1}{3} $+「当たり」を引けない確率$ \frac{2}{3}=1 $”となります。
この問題もそれを利用して“同じ誕生日の人がいない確率”を出して1から引いてやればいいのです。
“同じ誕生日の人がいない確率”は…
1人目の誕生日は365日のうちどの日でもいいので$ \frac{366}{366} $、1人目は1人目と同じ日になってはいけないので1人目の誕生日を除いた$ \frac{365}{366} $。
同様に3人目は1人目、2人目の誕生日ではない日となるので$ \frac{364}{366} $となります。それ以降もおなじように前の人達とかぶらない日にしていきます。
式にすると
$$ 1-(\frac{366}{366}×\frac{365}{366}×\frac{364}{366} ...\frac{327}{366})=約0.891 $$
となり、40人の中に同じ誕生日の人がいる確率は約89%という高い確率になるのです。

以上、確率に関する不思議で面白い問題を紹介しました。
以下の記事では「数学全体に対する面白い問題」を集め紹介しています。
ぜひこちらもご覧ください。

最後に

以上、『【数学】確率の不思議で面白い問題 あなたは解けますか?/モンティ・ホール/子どもの性別/同じ誕生日の確率』について紹介いたしました。

確率って意外と直感と大きく離れた答えになったり、現実社会では確率通り物事が進まなかったりと、いろいろと面白い要素を含んだ単元です。

冒頭で好き嫌いが別れる単元とも言いましたが、コツを掴めば一気に理解が深まる単元でもあります。

苦手意識の強い方はたくさんの興味深い確率に触れて確率に慣れていきましょう。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

併せて読んでほしい!

 

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