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この漫画を読んでほしい!【ワイルダネス】抜群のストーリー展開+渋いガンアクション/伊藤明弘先生のドラマのような復活劇

Cowboy Close Tuna Desert Sun  - Briam-Cute / Pixabay

今回”この漫画を読んでほしい!”で紹介するのは長年の休載から復活を遂げて連載再開を果たした伊藤明弘先生の【ワイルダネス】です。

2000年から連載が始まった【ワイルダネス】ですが、2009年に作者である伊藤明弘先生の療養のため、長期休載に入りました。
なかなか連載再開の目途が立たず、ファンの中には”連載再開は厳しいかも…”と諦めていた人もいたであろう2021年に待望の連載再開を果たしました。

この連載再開にはもっと多くの方々に語り継がれていくべき秘話が隠されています。

ガンアクション作品ではありますが、ストーリーも複雑に練られていてる読み応えのある作品なので12年という休載期間を経た現在でも変わらず読者の心を掴んだ作品となっています。

この記事では【ワイルダネス】の休載と連載再開に至る過程・本作のおすすめポイントなどを紹介していきます。

【ワイルダネス】の詳細

作者 伊藤明弘
掲載誌 月刊サンデージェネックス
巻数 既刊7巻
連載期間 2000年~ (2009年~2021年まで休載)
あらすじ

舞台はアメリカ。日本人大学生・芹間喬(せるま たかし)は付き合っていた女性の金銭トラブル解決のために、反社会組織の犯罪活動の手伝いをするはめに。活動の最中にチームが仲間割れを起こし芹間以外のメンバーは全滅してしまった。芹間はこの活動の目的であったMOディスクを所持していると間違われ、雇われた組織、そのMOディスクが他に渡ると困る組織の2つの組織に追われることなる。もちろん警察にも。芹間は逃亡のためメキシコへ逃亡した。

日本人女性・玉珧恵那(たいらぎ えな)は高校の卒業旅行で友人とアメリカを訪れるが、日本での生活が嫌になっていたためそのまま失踪、メキシコまで足を伸ばし放浪生活を始める。放浪生活中、恵那は訳も分からず警察に追われ身を守るために反撃し逃亡犯となってしまう。

日本人の元私立探偵・堀田俊生(ほりた としお)は過去に芹間を追っている組織を敵に回しアメリカを追われた。メキシコでは酒場の用心棒として働いていたが、完全に抜け殻と化していた。元妻でDEA捜査官のノエルは堀田に失踪人の恵那の捜索を依頼する。堀田はノエルからの依頼ということもあったのか恵那の捜索のため酒場を出た。

組織・警察から追われる芹間、理由もわからず警察に追われる恵那、恵那を探す堀田。3人は偶然出会いそれぞれを追ってきた組織、警察と銃撃戦を展開し成り行きで共に逃亡生活を送ることになる。
それぞれの過去と逃亡の背景にあるものなどが絡み合い3人は絆を深めながら逃亡を続ける…。

既刊8巻/2009年から2021年の12年間という長期休載を乗り越え連載再開を果たした作品

ドラマのような伊藤明弘先生の復活劇

【ワイルダネス】を語るうえで欠かせないのは約12年間の休載期間があったという点と復帰に至る経緯です。

ファンから12年もの間待ち続けられるほど作品自体も魅力的なのですが、復帰に至る経緯も漫画やドラマにできるのではないかと思うほどのストーリーとなっているのです。

2009年当時、伊藤明弘先生は月刊サンデージェネックスで【ワイルダネス】を、ヤングキングアワーズで『ジオブリーダーズ』を連載中でした。
どちらも伊藤先生が得意とするガンアクション作品で人気を博していました。

そんな中、伊藤先生は大病(病名は非公開)を患います。それは利き手である右手での執筆が不可能になってしまうほど深刻なものでした。
【ワイルダネス】、『ジオブリーダーズ』が長期休載に突入します。
右手の事実は知らされていませんでしたが、長い休載期間の間にファンの中でも連載再開を諦めかけていた方もいたかもしれません。

そんな中、2013年に新作『ABLE(全3巻2013年-2018年)』で復帰を果たします。
右手での執筆が不可能となっていた伊藤先生はこの『ABLE』を利き手とは反対の左手で執筆していたのです。

そしてその後『ディオサの首(全2巻2018年-20201年)』を連載後2021年、満を持して【ワイルダネス】連載再開を果たしたのです。
(『ジオブリーダーズ』は2022年7月現在も休載中)

ネットなどのレビューにこの『ABLE』について”絵柄が変わった気がする”という意見も見受けられるのですが、それはこういった経緯からだったのです。
利き手が駄目になって反対の手で復帰なんてにわかには信じられないですよね。もう漫画界の茂野吾郎ですよ。復帰に至るまでに想像を接する努力があったことでしょう。
【ワイルダネス】や『ジオブリーダーズ』などの各作品の素晴らしいストーリーに匹敵するドラマを観させて頂きました。

【ワイルダネス】という作品自体本当におすすめの作品です。
作者である伊藤明弘先生も漫画に対する熱い想いを持った方です。
そろそろ(2022年7月現在)連載再開から数か月経ち、7巻で止まっていた単行本の続刊・8巻発売もあるのではと期待しています。
まだ読んだことが無いと言う方もぜひこの機会に手に取ってみてください。

【ワイルダネス】おすすめポイント①謎が絡み合う抜群のストーリー展開

さて、【ワイルダネス】においては連載再開の背景にもドラマがありますが、作品自体にも魅力が詰まっているのでおすすめポイントという形で紹介していきます。

まず紹介したいのは複雑に絡み合うストーリー展開です。個人的にはガンアクション作品というと、比較的ストーリー展開が単純なものが多いイメージですが、【ワイルダネス】のはストーリー性も抜群です。
3人の逃亡劇と並行して、それぞれの人物の過去や、逃亡に至るまでの経緯、恵那が追われる理由などが小出しに明かされていきます。ばらばらだったストーリーが徐々に方向を揃え、足並みが揃っていくというイメージで展開されていきます。

過去の明かされるタイミング、伏線が回収されるタイミングが絶妙でその度に物語に厚みが増しどんどん作品にのめり込まされていくような作品なんです。
長期連載突入前にもまだまだたくさんの気になる謎が残されていたので、今後の展開にも大注目です。

また3人を追う人物、助ける人物たちの背景も細かく設定されており、ストーリー本筋の間に挟まれるその人物たちの小話にハートフルなものもあり良いアクセントとなっています。

伊藤先生の作品には総じて”ストーリー性抜群のガンアクション作品”が多いですが、個人的には【ワイルダネス】がベストです。
(ファンの間では「ワイルダネスvsジオブリーダーズ」の一騎打ちの構図になっているイメージです)

【ワイルダネス】おすすめポイント②渋いアメリカンテイストと迫力あるガンアクション

伊藤明弘先生の代名詞とも言えるのが、ド派手なガンアクションです。

【ワイルダネス】はそのガンアクションの中でも代表的な作品となっており随所に派手で見ごたえある打ち合いや戦闘シーンが散りばめられています。

また舞台がアメリカ・メキシコのためアメリカンテイストな描写や言い回しが多く作品に渋みを与えています。

上記にある1巻の表紙などを見ると絵柄は少し昔の作品という印象を受けるかもしれません。
個人的にはこの絵柄が【ワイルダネス】には特にマッチしていて個人的に伊藤先生ベスト作品に挙げた大きな要因ともなっています。

復帰後の絵柄は少し今風になっているかなというのが個人的な印象です。

以上のように絵柄・言い回し・作風が渋めのアメリカンテイストを醸し出していてレトロなお洒落感のある作品だと思っています。

先述の通りストーリー性も抜群で、迫力あるアクションが満載、お洒落感もある【ワイルダネス】、ぜひ一読ください。

さいごに

以上、『この漫画を読んでほしい!【ワイルダネス】抜群のストーリー展開+渋いガンアクション/伊藤明弘先生のドラマのような復活劇』について紹介いたしました。

作品も素晴らしく、漫画に対する熱い想いから利き手と逆の手で反対で復活を果たした伊藤明弘先生、応援したくなる漫画家ではないでしょうか。

そういったきっかけから作品を読んでみたという多くのファンを満足させるだけの力もお持ちの先生です。

特に【ワイルダネス】は独特の世界観、抜群のストーリー性で12年のブランクも関係ない作品と言えるでしょう。

ぜひ若い世代の方から当時ファンだった方まで多くの方に読んで頂きたい作品です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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