こんにちは。
今回~この漫画を読んでほしい!~で紹介するのは2021年6月現在、週刊漫画ゴラクで連載中の【ギフト±】です。
ナガテユカ先生による本格ミステリーで、犯罪者の人体解体・臓器売買という衝撃的なテーマを扱った作品です。
衝撃的なテーマと、メインストーリーの謎が謎を呼ぶ展開にどんどん引きこまれていく作品です。
この記事では【ギフト±】の読みどころとナガテユカ先生の過去の作品【TENKAFUBU 信長】について紹介していきます。
目次
【ギフト±】の概要
【作者】:ナガテユカ
【掲載誌】:週刊漫画ゴラク
【巻数】:21巻(2021年6月現在)/連載中
【あらすじ】
犯罪者を“クジラ”と呼び、捕らえ、解体し、その臓器を正規ルートで移植を受けられない患者に提供する組織がある。
指揮を執るのは大学生の秋光崇、犯罪者を解体するのは女子高生の鈴原環、秋光家に仕える現職の警察官の加藤。
この3人を中心とする組織は「捕鯨」と称して犯罪者の臓器を再分配しているが、解体を担当する環を巡り事件が起きる。
その事件は次第に大きくなり、国家レベルのそして、隠ぺいされた日本を揺るがす大スキャンダル事件に繋がっていく。
また、環や崇の出生の秘密や、加藤の過去などそれぞれの人物が複雑に絡み合う本格ミステリー。
【ギフト±】の読みどころ:緻密な設定と謎が謎を呼ぶストーリー展開
なんと言ってもメインストーリーの謎が謎を呼ぶ展開は目が離せなく、読めば読むほど引き込まれていく作品です。
人体解体と臓器売買というダークなテーマを扱った作品ですが、主人公環の出生に繋がる事件の真相から目が離せません。
事件を追う者、事件の渦中にいる者のそれぞれの視点から事件が明るみになっていき、かなり巧妙に伏線が回収されていきます。
裏切り、寝返り、スパイなどの存在が複雑に絡み合い、読み手も推理しながら読み進められます。
本格ミステリー作品が好きだという方にはぜひ読んでほしい作品です。
まだ、全貌は明らかになっていませんが、この物語の根幹となっている“プティシャトン事件”と言われる事件が緻密に設定されているため、ストーリー展開にブレがなく読み応えのあるミステリーとして成り立っているのだと感じています。
個人的には過激すぎるとは感じませんが、多少のグロ要素はあるので苦手な方は多少注意が必要かもしれません。
また、機会のように人体解体を遂行する環が、人としての心を持ち始め、心が揺れ動いていく様子からも目が離せなく読みどころの一つです。
正義とか悪とか倫理感もぶっ飛んでいる作品ですが、読み手にもいろいろと考えさせられる内容となっています。
実在した闇深い事件がモデルに
実は【ギフト±】のプティシャトン事件は実在の事件・プチエンジェル事件をモチーフにしています。
プチエンジェル事件とは2003年7月に起きた少女誘拐・監禁事件です。
犯人はプチエンジェルという児童買春デートクラブを経営する人物で非合法の商売で多額の利益を得ていました。
ネットで調べればすぐに出てきますが、この事件、かなり不自然な結末を迎えます。
ネット上などでは様々な憶測や噂が流れたのですが、この【ギフト±】ではその声を上手くまとめた描かれ方がされています。
興味のある方は実在の事件についても調べてみてください。
ナガテユカ(ながてゆか)先生の名作【TENKAFUBU 信長】
さて、【ギフト±】が話題となっているナガテユカ先生ですが、過去に戦国武将・織田信長を描いた【TENKAFUBU 信長】という作品を描かれています。
作者名が「ながてゆか」と平仮名表記になっていますが、作風によって表記を変えているそうです。
絵のタッチやストーリー展開も【ギフト±】とは大きく異なり、私は“同じ作者の作品!?”と感じてしまいました。
【TENKAFUBU 信長】連載後、スランプに陥ったナガテ先生はニューヨークに留学しているのですが、その影響も大きいのかもしれません。
作風は違えど、熱さのある戦国モノ【TENKAFUBU 信長】も、ダークな本格ミステリー【ギフト±】も名作です。
この【TENKAFUBU 信長】ですが、個人的に信長をテーマにした作品の中では断トツに好きな作品です。
特に信長の人物像と、“本能寺の変”の真相の描き方は織田信長ファンの私にはドストライクでした。
実際の信長もこんな人物で、本能寺の変の真相もこの作品の通りであってほしいと思わされた作品です。
全9巻と長くはない作品なので戦国好き、特に信長好きには是非読んで頂きたい作品です。
まとめ
以上『この漫画を読んでほしい!【ギフト±】実在した事件をモチーフ/作りこまれたストーリー設定/【TENKAFUBU 信長】についても』について紹介いたしました。
なかなかに衝撃的なテーマを扱った作品なので、グロく重たい表現や描写もありますが、かなり読み応えのある本格ミステリーです。
あわせて、織田信長を描いた【TENKAFUBU 信長】も名作です。
かなり作風の違う2作品ですが、どちらも違った面白さがあり、ナガテユカ先生の幅の広さを感じます。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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