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動詞の未然形・連用形の見分け方~音だけでなく意味で理解しよう~【中学国語】

今回は私が塾を経営していた際に質問の多かった問題について解説していきたいと思います。

今回のテーマは中学国語で習う動詞の活用についてです。

特に生徒達にはわかりにくかった《未然形と連用形の見分け方》について説明していきます。

動詞の活用については

「か・き・く・く・け・け」「未然、連用、終止、連体、仮定、命令」

のように呪文みたく覚えますね。

もちろんこの呪文を覚えればある程度の問題は解けます。

ですが、未然形と連用形の違いはその意味合いの違いを理解していないと解けない問題もあります。

現在中学生の方、中学生のお子様がいらっしゃる方はぜひ参考にしてみて下さい。

呪文は覚えたけどどう解くかはわかんないんだよね…

動詞の活用

まず、手始めに動詞の活用をきちんと理解しているか確認しておきましょう。

「書く」という動詞は打ち消しの助動詞「ない」とくっつくと、

「書か+ない」というように形を変えます。

この動詞が形を変えることを「活用する」と言います。

どのような意味の言葉を作るかによって動詞は6種類に変化します。

この6種類というのが「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」ですね。

また動詞の「音」によって五段活用、上一段活用、下一段活用、サ行変格活用、カ行変格活用に分けられます。

未然形と連用形の見分け方

未然形と連用形の見分け方

  • 「まだ起こっていない」ことは未然形
  • 受け身・尊敬は未然形
  • 未然形に当てはまらなければ連用形

※ただし、この見分け方は絶対ではありません。
未然形・連用形はどちらも助動詞にくっつきますが、
本来はこの助動詞には未然形、この助動詞には連用形がくっつくというように、
助動詞によってくっつく活用形がきまっています。
よって、完璧に覚えたければ、すべての助動詞は何の活用形にくっつくかを覚える必要があります。
よって、あくまで上記のように見分けることができる場合が多いと考えましょう。

それでは下記で詳しく説明していきます。

まずはじめに説明しておきたいことは、

未然形・連用形のうち、その特徴が解り易いのが未然形です。

ですから未然形か連用形かを考える際は、

これは未然形の特徴に当てはまるから未然形

これは未然形の特徴に当てはまらないから連用形

と考えましょう。

未然形の特徴

未然形の特徴は未然という漢字の意味にヒントがあります。

「然」という漢字には「そのよう(な状態)になる」という意味があるんです。

「未」という漢字には未完成・未熟という言葉から解るように「未だ~ない」という意味があります。

よって「未然」「まだそのよう(な状態)になっていない」という意味になりますね。

少し解り易く「まだ起こっていない」と覚えましょう。

「書か+ない」はまだ書いていない訳ですから未然形となりますね。

ただ五段活用の「か(a)・き(i)・く(u)・く(u)・け(e)・け(e)」の呪文でしっかり覚えていれば「書」と来た時点で未然形と見抜くこともできますよね。

ですからこの考え方は上一段活用・下一段活用・サ行変格活用の未然形と連用形の“音”が同じ活用の時に特に力を発揮します。

また、五段活用の未然形の音が「か」にならない場合にも使えます。

まず、未然形・連用形を音で区別できない場合です。

上一段活用の「起きる」を例に見てみましょう。

「起きる」の活用は「き・き・きる・きる・きれ・きろ」なので未然形と連用形の音がどちらも「き」となってしまいます。

そこで「まだ起こってないこと」で判断しましょう。

具体的に「起きない」「起きた」「起きよう」の3つで考えましょう。

「起きない」「起きよう」はまだ「起きていない」と理解できますね。

よってこれらは未然形です。

「起きた」はもう起きてしまっているので連用形と考えればよいのです。

それでは次に五段活用の“音”が「か(a)」意外になる場合を説明していきます。

例えば「書こう」です。

「書こう」は「書こ+う」となり活用する部分が「こ」となります。

「こ」?「か・き・く・く・け・け」の中に無いじゃないか!となりますよね。

そこで「まだ起こっていない」かを考えましょう。

「書こう」と誘っているというこはまだ書いていませんよね。

よって未然形です。

最近では未然形の音を「か・こ」と教えてくれる場合も多いようですが、

この考え方が理解できていれば「こ」の音が未然形と知らなくても問題ありませんよね。

以上のように音で迷ったら、「まだ起こっていないか」どうかを考えましょう。

抑えておきたい受け身・尊敬の未然形

さて、ここまで未然形は「まだ起こっていないこと」で判断しましょうと説明してきましたが、

それとは別に未然形になるパターンを覚えておいてください。

それは受け身・尊敬の意味を表す場合です。

例えば「起きられる」「食べられる」「(○○)される」などです。

これら受け身・尊敬の助動詞「れる・られる」に続いたパターンはすべて未然形となります。

気を付けてほしいのは「起きられた」「食べられた」「(○○)された」と、

過去の尊敬となっても未然形です。

この場合「まだ起こっていない」ことではないので注意が必要です。

連用形の特徴

連用形とは「活用する言葉(用言)に連なる形」という意味になります。

小難しいうえに、連用形は用言に含まれない助動詞と連なることが多いです。

解りにくいので、「まだ起こっていない」未然形に当てはまらないから連用形と覚えましょう。

一つ、私が生徒に質問されたポイントを紹介します。

「食べます」は「これから食べます」とできるからまだ食べてない・・・未然形ですか?

と、質問され「確かにそう読めるな!」と感心したことを覚えています。

生徒と一緒に考えながら、次の内容で納得してもらいました。

「食べます」は現在形です。

これはまた英語の文法の際に説明しますが、現在形とは「普段」のことを表します。

よく現在形は「今」のことを表すと勘違いしている人もいますが、現在形は「普段」のことと覚えてください。

「(私は普段)食べます」と考えると、以前にももちろん食べているわけですから、

「まだ食べていない」には当てはまりませんね。

よって、「食べます」の「食べ」は連用形となります。

以上のように未然形にあてはまらないから、連用形と覚えましょう。

まとめ

以上、「動詞の未然形・連用形の見分け方」を説明させて頂きました。

途中で説明した通り、この考え方は絶対ではありません。

“こうなることが多い”ぐらいの認識でいてほしいですが、

中学国語で出てくる問題であれば、ほぼ見分けることができると思います。

未然・連用の違いが判らない方はぜひ参考にしてみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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