さて、今回の記事では中学英語で習う”[can]と[be able to]の違い”いついて解説していきます。
[can]も[be able to]も中学英語で習う「~(することが)できる」という意味の単語ですが、違いを説明できますか?
同じ意味を持つ言葉ですが、
■基本的には[can],[be able to]のどちらを使っても良い場合
■[can]を使う場合
■[be able to]を使う場合
とそれぞれ使い分けが必要となります。
現在中学生で英語を勉強の皆さん、お子さんに勉強を教えたいお父さんお母さん、ぜひ参考にしてみてください。
目次
[can]は4つの意味,[be able to]は1つの意味を持つ
まず、[can]には4つの意味合い(能力・可能性・許可・依頼)があります。
そして[be able to]には1つの意味しかありません(能力)。
なので、可能性・許可・依頼の意味で「~できる」と言いたい場合は迷わず[can]を使えばいいのです。
能力的に「~できる」と言いたい場合には
・[can]を使う場面
・[be able to]を使う場面
・どちらも使える場面
があります。
それでは具体的に[can],[be able to]の使い方を見ていきましょう。
[can]の使い方
先ほど説明した通り[can]には4つの意味があります。
能力
能力的に「~できる」という場合。
かなり回りくどい言いまわしになりますが、「~する能力がある」と言い換えられる場合。
例)私は上手に英語を話すことができる
I can speak English well.
私は早く走ることができます。
I can run fast.
*この能力的に「~できる」と使う場合は[be able to]との使い分けが必要となります。
可能性
能力としてではなく、状況的・物理的に「~できる」可能性があるという場合。
■能力とは関係なく、予定が空いているから来れる
■そこを曲がると左手に病院が見える
などの場合。
この状況的・物理的に「~できる」という使い方は[can]しか持っていないので[be able to]を使うことはできません。
例)10:00に着くことができます
I can get at10:00.
左手に病院が見えます。
You can see the hospital on your left.
許可
[can]は「~してもよい」という許可の意味も持っています。
この許可の意味は[can]しか持っていないので、[be able to]で「~してもよい」という文を作ることはできません。
例)そこに座ってもいいですよ
You can sit there.
窓を開けてもいいですか?
Can I open the window?
依頼
また[can]は「~しくれませんか?」といように依頼したい場合にも使います。
これは中学校の授業でも"Can you ~?(Could you ~?)=~してくれませんか?"と構文として習うので覚えている方も多いかと思います。
この依頼の意味で使う場合も[be able to]に置き換えることは基本的にはしません。
例)窓を開けてくれませんか?
Can you open the window?
この問題を教えてくれませんか?
Can you teach me this question?
[be able to]の使い方
[be able to]には能力として「~できる」という意味しかありません。
そして基本的には能力としての「~できる」という意味の[can]は[be able to]に書き換えが可能です。
例)私は上手に英語を話すことができます
I can speak English well.
⇒(〇)I am able to speak English well.
ただし、一般的には一般的な場面・会話で「私~できるんだよ」というような場合は[can]を、
一方で、フォーマルな場面・お客様宛のメッセージなどには[be able to]が使われるというように使い分けをします。
また、[be able to]は主語が人や動物など生き物の場合にしか使いません。
主語が生き物以外の場合には[can]を使いす。
コンピューターは様々なことができます
Computers can do many things.
⇒(×)Computers are able to do many things.
[can]と[be able to]の使い分け
以上の説明をまとめると
■「可能性」、「許可」、「依頼」の場合は[can]を使う
■「能力」の意味で使う場合
①主語が人・動物であれば[can],[be able to]どちらも使える
(一般会話では[can]を使用するこの方が多い)
②主語が生き物でない場合は[can]のみを使う
が基本的な使い分けとなります。
ただし、特定の条件下ではまた別の基準での使い分けが必要となってきます。
特定の条件下:過去形の時
能力的に「~できた」と過去形で使う場合は[could],[be(was/were) able to]のどちらも使いますが、意味合いが少し異なります。
[could]は過去の一定期間のあいだ、~をする能力を持っていたという場合に使います。
例えば「子供のころはもっと早く走れた」、「若い頃はもっと素早く覚えられた」など過去に「~する能力があった」という意味合いで使う場合には[could]を使います。
[be(was/were) able to]は実際にやってみたら「できた」という場合に使います。
例えば「昨日彼に会うことができた」、「今朝上手に朝食を作ることができた」と、実際にそれをやってみて「できた」という特定の事実がある場合に[be(was/were) able to]を使います。
このように過去形の場合は能力があったことを言いたいのか、実際にやってみてできたという事実があったことを言いたいのかで使い分けを行います。
特定の条件下:他の助動詞と組み合わせる時
[can]と[be able to]の大きな違いは、[can]は助動詞であり、[be able to]は助動詞ではないということです。
この違いがなぜ大きいかと言うと、助動詞には「助動詞は2つ並べて使用できない」というルールがあるからです。
中学で習う助動詞にはwill,can,shuld,must,mayなどがありますが、これらの助動詞を2つ同時に使いたくなるような文もあります。
例えば、「あなたはより速く走れるようになるだろう」というような文。
この文の場合、「~だろう」という未来の助動詞willと「できる」という可能の助動詞canを使いたいです。
ただ、先ほども言った通り助動詞は2つ並べることはできません。
(×) You will can run faster.
そんな時のために[be able to]があります。[be able to]は可能の助動詞[can]とほぼ同じ意味をもちますが助動詞ではありません。
よって助動詞willと並べて使用しても問題がありません。
(〇) You wil be able to run faster.
このように、他の助動詞と「~できる」を併用して使う場合は[be able to]しか使うことができません。
例)
「~できなければならない」=「must be able to~」
「~できるかもしれない=「may be able to~」
助動詞[can]に同等の意味を持つ[be able to]が存在する最も大きな理由はこのような他の助動詞と組み合わせるためなのかもしれません。
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さいごに
以上、『【中学英語】[can]と[be able to] って何どちらも日本語で「できる」だけど何が違うの?使い分けを解説』について紹介いたしました。
中学校で習う[can]と[be able to]ですが、2つの違い・使い分けをはっきりできる方は多くはないのではないでしょうか。
現在中学生で英語を勉強されている生徒の皆さんは、中学の授業・問題で[can],[be able to]の使い分けまでが求められることはないかとは思いますが興味を持たれたならぜひ頭に入れといてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。