今回、「この漫画を読んでほしい!」シリーズで紹介するのは原作:山川直輝先生、作画:朝基まさし先生による【マイホームヒーロー】です。
「100万の命の上に俺は立っている」の原作を手掛けている山川直輝先生と、「サイコメトラーEIJI」、「クニミツの政」の作画を担当した朝基まさし先生のタッグは、社会問題や犯罪、宗教などダークなテーマを扱った作品が好みの方にとって胸熱、最強のコンビと言えるでしょう!
この記事では【マイホームヒーロー】の読みどころポイントを紹介していきます。
“前からマイホームヒーローきになってたな…”という方はぜひ参考にしてみてください。
「マイホームヒーロー」の概要
【作者】:(原作)山川直輝、(作画)朝基まさし
【掲載誌】:週刊ヤングマガジン
【巻数】:15巻(2021年8月現在)/連載中
【あらすじ】
主人公は推理小説オタクで平凡なサラリーマンの鳥栖哲雄。妻・歌仙と大学生の娘・零花とごく平凡な、それでも幸せな家庭を気付いていた。
そんなある日、零花の顔には暴力を受けた跡があった。哲雄はその理由を調べるが、零花は半グレ集団の一員と付き合っていて、その男から暴力を受けていた。
さらに、その男は過去に2人の女性を手にかけていること、歌仙の実家の財産を奪う目的で零花に近づいたことなどが知らされる。
哲雄は家族の幸せを守るために、その男を殺害してしまった。
この事件をきっかけに鳥栖家と半グレ集団との闘いが始まる。
さらに、宗教団体のような歌仙の実家とのその村が絡んでストーリーは混沌を極めていく…。
読みどころポイント①:家族の絆
【マイホームヒーロー】では鳥栖家の家族愛がとても尊く、強く、美しく描かれています。
哲雄の自分を犠牲にしてまでも、家族を守りたいという強い想い。
歌仙の決して哲雄だけにすべてを背負わせない、自分も哲雄のため、家族のために戦うんだという覚悟。
事態を全て理解している訳ではない零花ですが、ところどころで見せる両親に対する優しさ。
このような家族の絆がしっかり描かれているので、ストーリーはなかなか重めのクライム(犯罪)作品ですが、“重すぎて読むのがしんどい”ということはありません。
また、朝基まさし先生の描くそれぞれのキャラクターの表情がリアルで、特に家族を想う覚悟・優しさ・信頼といった想いを表す表情が印象的です。
読みどころポイント②:予測不能なクライムサスペンス
原作担当の山川直輝先生の組み立てるストーリーは読みごたえがあり、予想のつかない展開でどんどんストーリーに引き込まれていきます。
SF作品の印象の強い山川直輝先生ですが、【マイホームヒーロー】は家族を守るために殺人を犯した父親とその家族VS被害者が属していた半グレ集団VS宗教じみた母親の実家という構図をリアルに描いています。
鳥栖哲雄の半グレ集団から逃れるための隠ぺい工作と半グレ集団の推察が緻密で、読み応えのある頭脳戦を堪能できます。
そこに歌仙の宗教じみた実家が絡んできてストーリーは混迷を極めていきますが、各伏線とその回収や、細かな状況説明のおかげで矛盾点もなく訳がわからなくなることもありません。
読んでいて山川直輝先生の頭の良さが伝わってくる作品ですよ。
ミステリー、サスペンス作品が好きな方には強く進めたい名作です。
この漫画を読んでほしい!シリーズ
【マイホームヒーロー】に興味を持たれた、面白いと思った方にはこちらの作品もおすすめです。
⇑ナガテユカ先生の【ギフト±】は犯罪者を“狩り”、その臓器を必要な人へ分配する集団『クジラ』と、クジラを取り巻く謎を描いたクライムミステリー。
その他の“この漫画を読んでほしい”シリーズ作品
⇑レスキュー漫画の代表作。火事場で天才的でそして危険な能力を発揮する大悟の成長の物語。
⇑鬼が憑き人の能力を大きく超えた力を持ってしまった鬼憑き、それを懲らしめる鬼憑きの物語。
⇑実際の戦場で部隊に指令を与える仕事に就いたゲーマーと、戦地で出会った子どもたちとの物語。
最後に
以上、『この漫画を読んでほしい!【マイホームヒーロー】読みどころを紹介/家族の絆と予測のつかないクライムサスペンス』について紹介いたしました。
山川直輝先生が創る緻密で目が離せない展開と、温かい家族の絆がマッチしたストーリー。
その展開と絆を表情豊かに描く朝基まさし先生の作画。
この2人のタッグはサスペンス好きには堪らないはずです。
サスペンス好きの方はぜひチェックしてみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。