こんにちは。
今回の「この漫画を読んでほしい!」シリーズで紹介させていただくのは2021年6月に全8巻をもって完結した【御手洗家、炎上する】(みたらいけ、えんじょうする)です。
火事の謎を解き明かすリベンジミステリー作品で、8巻と短めですがかなり読み応えのある作品です。
作者は2015年、読み切り作品「ファムファタルと昼食を」(「ハツキス」ホームページ上で発表)が「ハツキス新人マンガ賞第1回大賞」を受賞しデビューした藤沢もやし先生です。
藤沢先生は高橋留美子先生のアシスタントをしていたこともあり、この「ファムファタルと昼食を」の本編にあたる「17歳の塔」(全2巻)第1巻発売時には、師匠でもある高橋留美子先生から大絶賛の声を送られました。
・女性向け漫画雑誌に掲載された作品
・女性漫画家による作品
・絵のタッチも少女コミックの雰囲気あり
といった理由もあり、これまで興味を持たなかった方もいらっしゃるかもしれません。
内容は本格的なミステリー作品で、恋愛要素もありますが、あくまで火事の謎とその解明がメインです。
男性のミステリー好きの方も充分に楽しめる作品です。
これまで、女性向け漫画ということで避けていた方、知らなかった方にもぜひ読んでほしい作品です。
【御手洗家、炎上する】の概要
ジャンル | ミステリー,サスペンス,復讐 |
作者 | 藤沢もやし |
掲載誌 | Kiss |
巻数 | 全8巻(完結) |
あらすじ 村田杏子は山内しずかという偽名を使い家政婦として、代々病院を経営する御手洗家で働き始める。家事をそつなくこなし、御手洗家の妻・真希子の信頼を得ていく。 |
おもしろポイント・読みどころを紹介
それでは私個人的な「御手洗家、炎上する」のおもしろポイント・読みどころを解説していきます。
無駄・矛盾のない謎の解明と真相
まず、第一は火事の真相解明までが矛盾なく、その上で「おっ!」と思わせるどんでん返しを含んでおり、最後までドキドキしながらミステリーを楽しめる点です。
また所々に小さな伏線が散りばめられていて、上手に回収されていてます。
2回目3回目と読み返すと新しい発見ができる作品でもあります。
全8巻と読みやすい巻数の作品で、真相解明までに無駄な引っ張りもなくすっきり理解できる作品だと思います。
また真相を解明するにあたってSNSを上手に使っています。
察しの良い方はお気づきだと思いますが、ダブルミーニングになっている「炎上」がポイントとなっている作品です。
女性だから描ける主婦の心のうち
本作の事件には主婦達の繊細な関係性が大きく関係しています。
女性の嫉妬、妬み、自尊心、承認欲求など醜さみたいなもので溢れています。
ただ、読んでいてなんとなく、これは漫画の中だけではなく実際の主婦間の中でもこんな感情がうずまいているんだろうなと妙に納得してしまいました。
それは女性の先生だからこそ描けたリアルなんだと感じています。
ほどよいアクセントの恋愛要素
「御手洗家、炎上する」は程よく恋愛要素も含んでいます。
ただ、少女漫画のようなコテコテの恋愛ではなく、すっきりと描かれていて良いアクセントを与えてくれています。
あくまで個人的にですが、女性先生らしさは感じる描き方で少しほんわか、くすぐったくなる程度で、男性でも受け止めやすいかなと感じています。
メインは家事の謎の真相解明ですのでミステリー・サスペンスとして楽しめる作品です。
「この漫画を読んでほしい」シリーズ作品紹介
最後に
以上、『この漫画を読んでほしい!【御手洗家、炎上する】実家の火事の真相と犯人に挑むリベンジミステリー/男性にもおすすめ』について紹介いたしました。
女性漫画家・藤沢もやし先生による読み応えあるのあるリベンジ・ミステリー、これまで女性漫画作品を避けてきた方にもぜひ読んで頂きたい作品です。
巻数的にも一気読みにも相応しい作品です。
お家時間にぜひ読んでみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。