今回、『この漫画を読んでほしい!』で紹介するのは少し懐かしの野球漫画【風光る】。
【風光る】の作者である七三太郎先生・川三番地先生と言えば「Dreams」をはじめ、多くの野球漫画を手掛ける名コンビです。
中でも【風光る】は野球少年の夢が詰まった作品で、個人的にはこの名コンビの作品の中で最もおすすめしたい作品です。
野球少年であれば、一度はイチロー選手の振り子打法や野茂英雄選手のトルネード投法など名選手の特徴あるフォームを真似てみたことがあるのではないでしょうか。
【風光る】はこのモノマネを極めればもしかすると…といった物語です。
野球少年と元野球少年の少年心をくすぐる作品だと思います。
この記事では【風光る】の作品情報・3つのおすすめポイントを紹介していきます。
目次
【風光る】の作品情報
【風光る】おすすめポイント①野球経験者が一度は夢見るであろう魅力的な設定
まず、【風光る】の最大の魅力は夢のある初期設定そのものにあると思っています。
少年時代、野球を真剣に取り組んだ方や遊びでよく野球をしていたという方の中には有名選手の打撃・投球フォームのモノマネをした経験のある方は多いのではないでしょうか。
私はよく兄弟とキャッチボールをしていましたが、野茂英雄選手が大リーグで活躍していた頃、よく彼の代名詞である”トルネード投法”を真似していました。
トルネード投法はなかなか不安定で思った通りのところに投げられません。
当たり前ですが、真似た選手とは筋肉・骨格も違えば、得意・不得意もあります。誰もが真似をしてみて、本人の様には投げられない・打てないということに気づいて真似するのをやめていくものです。
この作品はそこの限界を超えた設定となっているんです。
ゆたかは完璧に真似ることで、真似た選手の球筋や打撃そのものを習得していきます。
もちろん完璧に真似れば投球・打撃を習得できるとうのは現実的ではありませんが、個人的に漫画の設定としては最高で野球少年の夢が詰まった設定だと感じます。
昔野球少年だった方、今まさに野球少年だという方々に読んでいただきたい作品です。
【風光る】おすすめポイント②選手たちの成長と絶対的存在の監督
また、【風光る】ではゆたかをはじめとする弱小・多摩川高校野球部のメンバーの成長の過程がリアルに描かれています。
弱小野球部が成長し大躍進を魅せる!といった設定はよくあるものですが、【風光る】のその過程は妙にリアルに感じるのです。
(ゆたかのモノマネによる大成長は置いといて)多摩川高校野球部のメンバーの成長はしっかりと「出来なかったことが出来るようになる」という視点で描かれていて、非現実的な急激な成長・覚醒みたいなものがありません。
弱小野球部が「ちゃんと段階を踏んで」成長していく過程がリアルに描かれているおかげでより感情移入できる作品になっていると感じます。
またこの野球部を導く君島監督がかなり魅力的です。
野球知識はもちろん選手たちに気づかせるように導く指導力・選手たちを優しく包みこむような包容力など魅力たっぷりな監督です。
個人的に「漫画作品の中でこの監督のもとでスポーツをしたい監督」ランキングで3本の指に入る監督です。
【風光る】おすすめポイント③実践に活かせる理論や練習方法
【風光る】に限ったことではありませんが、七三太郎先生・川三番地先生の野球漫画には実践でも役に立つ知識や練習方法がたくさん描かれています。
【風光る】の中にも、
・機動力を誇るチームに対する練習
・キャッチャーの送球のコツ
・流し打ちのコツ
・ビデオカメラを使った速球の計りかた
などなど野球少年のためになるような知識が満載です。
先述の通り、『4P田中くん』や『Dreams』など、このお二人の先生の作品の多くに実践に役立つ知識が散りばめられています。
野球少年には心をくすぐられる、ためになる作品がたくさんあるのでぜひチェックしてみてください。
さいごに
以上、『この漫画を読んでほしい!【風光る】モノマネが得意な高校球児…プロのモノマネフォームで大躍進!』について紹介いたしました。
七三太郎先生・川三番地先生の作品は数多く読んできましたが、今になって一押しは何かなと考えた時、この【風光る】が頭に浮かんできて記事にしてみました。
作品テーマは野球が多いですが、どの作品もそれぞれの”色”が出ているので一つ一つの作品に違った魅力が詰まっています。
野球少年・元野球少年の方々、ぜひチェックしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。