今回の記事では冬の風物詩ともなった【M-1グランプリ】について、なかでも2001年~2010年までに開催された【“旧”M-1グランプリ】について紹介していきます。
なお、記事内では解り易くするため、2001年から2010年までの第1回大会~第10回大会までを「旧M-1」、2015年からの第11回大会以降を「新M-1」と表記いたします。
この記事では「旧M-1」の魅力・島田紳助さんの存在・ネタレベルの高さ・おすすめのネタ・視聴可能な配信サービスについて解説していきます。
「M-1グランプリ」を視聴できるのはU-NEXT,Amazon Prime Video
目次
M-1グランプリの概要
M-1グランプリは2001年、島田紳助さんが、「漫才への感謝・恩返し」と「漫才師が辞めるきっかけを作る」という名目で企画し、吉本興業主催で開催された漫才コンテストです。
紳助さんは、1980年台前半に起こった漫才ブームをけん引した1人でした。
当時「紳助・竜介」というコンビで若者から絶大な人気を誇っていましたが、ブームの衰退とともに、漫才を披露する機会も少なくなります。本人の中では「自分を有名にしてくれた漫才を捨てた」という認識だったようです。
そんな負い目から漫才を再び盛り上げ恩返しをしたかったと語っていました。
また、漫才師には「いつか売れる!」と夢を見続け、辞めるきっかけが無くズルズル引きずってしまう芸人がたくさんいます。そんな芸人のために「M-1でダメだったら辞めよう」ときっかけを与えるためでもあったようです。
結果としてM-1は漫才のレベルを引き上げ、お笑い芸人の地位を向上させ、芸人=カッコいいというイメージを植え付ける大会にまで発展しました。
M-1グランプリ | |
創設者 | 島田紳助(主催:吉本興業) |
放送 | テレビ朝日系列 |
参加資格 | 結成10年(新M-1では15年)のコンビ |
優勝賞金 | 1000万円 |
※コンビとは便宜上使用している言葉であり、もちろんトリオやそれ以上のグループも含まれます。
「旧M-1」の魅力
ここからは個人的な「旧M-1」の魅力について紹介していきます。
あくまで個人的意見なので、反対意見もあるかとは思いますが一つの見方として捉えていただけたらと思います。
大会創設者・島田紳助さんの存在
まずM-1グランプリ創設者の島田紳助さんの存在は大きかったですね。
自ら大会を企画しただけあり、漫才への、大会への想いを強く感じました。
また良い意味でも若手芸人から恐れられていた紳助さんの存在は大会にピンと張り詰めた緊張感を生んでいました。
もちろん新M-1やそのほかのお笑いグランプリにも緊張感は感じましたが、旧M-1のあの雰囲気は他では作り出せないものではないでしょうか。
ネタレベルの高さ
旧M-1は漫才の技術レベルを大幅に上昇させ、一定の限界点までに達したと個人的には感じています。
もちろん開催期間10年の前半のうちは「成長過程」でした。
観ている側にも年々ネタのレベルが上昇しているのが伝わってきました。
後半になると、技術的な部分は飽和状態に近く、審査する側も細かいポイントやその芸人のバックグラウンドを見て採点するしかないように見えました。
旧M-1が終了した理由の一つに“漫才のレベルは一定の限界水域に達した”ことも含まれているのではと考えています。
このような理由で、私の中では旧M-1のネタは日本漫才界の最高峰のネタだと思っています。
「旧のネタは古い」「昔のネタだから面白くないでしょ」と思っている方にはぜひチェックして頂きたいです。
出場者の活躍
旧M-1で活躍したコンビが売れている率は新M-1を含む他のグランプリと比べて圧倒的だといえるかと思います。
アンタッチャブル、チュートリーアル、フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、サンドイッチマン、オードリー…
旧M-1で活躍し、その後売れっ子芸人の仲間入りをしたコンビは数多くいます。
他に出場者がこれだけ活躍しているお笑いグランプリは思いつきません。
それは漫才が「しゃべりの才能を必要とするもの」であること、旧M-1のレベルが高かったという指標になるのではないでしょうか。
旧M-1では現在バラエティ番組で活躍している中堅、大御所売れっ子芸人のキレキレのネタが観ることができます。
おすすめのネタ
それでは個人的に旧M-1のネタでお勧めしたいネタ3選を紹介いたします。
正直3つに絞るのはかなり難しいです。それ程に旧M-1には面白いネタが溢れています。
第3回大会 笑い飯「奈良県立歴史民俗博物館」
笑い飯のこのネタはもはやM-1グランプリの伝説となっているネタと言えるでしょう。
笑い飯のこのネタのおかげで、Wボケ、またはそれを応用したスタイルが流行ったといっても過言ではないでしょう。
漫才は「ツッコミ」の力があって笑いが生まれるはずで、ここまでボケの力を押し通して笑えるネタを私は知りません。
あのネタの時に出番を控えていたコンビは会場の爆発的なウケ方に怖くなったという話を聞きましたが、その雰囲気は映像を通してでも伝わってきます。
第6回大会 チュートリアル「チリンチリン」
M-1史上初の完全優勝(上位3組が進む最終決戦で審査員全員の票を獲得)を果たしたチュートリアルの優勝ネタです。
M-1は決勝進出者のうち上位3組(第1回大会は2組)が最終決戦に臨み新たなネタを披露するシステムです。最終決戦に残らなければ披露するネタは1本きりです。
そのため1本目に、より自信のあるネタを持ってくるというのが定石でした。
そんな最終決戦で、圧倒的なウケ方をしたのがこのネタです。
チュートリアルが最終決戦に残る自信があって渾身のネタを温存したのか、1本目の「バーベキュー」のネタの方が自信があったのかはわかりません。
最後に松本人志さんが“本人たちも(ネタをやっている)途中で(自分たちが優勝することが)わかったんちゃうかな”というコメントを残すほどこのネタは圧倒的でした。
第5回大会 ブラックマヨネーズ「ボーリング」
ブラックマヨネーズはM-1のおかげで最も名が知られたコンビの一組でしょう。
この大会前までは関西では“すごい漫才をするコンビがいる”とそこそこ有名だったようですが、審査員の中にも噂を聞いた程度の方が多く全国的にはほとんど知られていませんでした。
そんなブラックマヨネーズが噂に違わぬ実力の持ち主であると証明したネタです。
笑いを取るうえで、そのコンビを「知っている」のと「知らない」のでは大きな差があるかと思います。
「知らない」人から笑いを取らなければならないのは大きなハンデだったとは思いますが、ブラックマヨネーズはこのネタで決勝進出組の中で最高得点を獲得しました。
以上がおすすめネタ3選です。
このほかにも、アンタッチャブルの「合格発表」のネタ(3回大会最終決戦で1票も取れなかったネタですが、個人的にはおすすめです)、オードリーの「引っ越し」のネタ、パンクブーブーの「弟子」のネタ…
などなど面白いネタが数多くあります。
視聴可能な配信サービス
「旧M-1」グランプリを視聴できる動画配信サービスはU-NEXT,Amazon Prime Videoです。
※どちらも「新M-1」の視聴も可能です。
どちらも無料期間があるので、登録しその期間内に解約してしまえば実質無料で視聴可能です。
視聴後、解約前提であれば、どちらのサービスを利用しても大きな差はありません。
登録も解約も手間なくできますし、無料期間は見放題作品すべて視聴可能なのでぜひ無料で試してみてください。
他の見放題作品やサービス内容に満足できればそのまま利用したいという方は2つのサービスの違いを確認しましょう。
そんな無料期間後も継続することを少しでも考えている方のために2サービスの違いを紹介致します。
U-NEXT | Amazon Prime Video | |
月額料金 | 2,189円(税込) | 500円(税込) 年額プランは4,900円(税込) |
無料期間 | 31日 | 30日 |
見放題作品数 | 210,000本 | 不明 |
付帯サービス | ■新作映画などに使えるポイントが毎月1,200円分 ■無料漫画約5,000冊 ■同時視聴アカウント数 4 | ■オリジナル作品多数 ■無料書籍あり ■同時視聴 3台 ■音楽聞き放題あり |
この2つのサービスの大きな違いはやはり月額料金ですね。
U-NEXTは月額料金が圧倒的に高いですが、それ相応の動画数を有しています。
お笑い動画で言えば、人気芸人のお笑いライブ動画も数多くラインナップしています。
また、特にドラマの動画数が豊富でラインナップを見るだけでワクワクします。
それに加え、毎月1,200ポイント(無料期間中は600ポイント)がもらえるので新作映画を実質無料で観れたり、新作コミックを実質無料で購入できたりします。
この1,200ポイントは思った以上に大きいと感じています。
一方AmazonPrimeVideoは「AmazonPrime」のサービスの付帯サービスの1つという位置づけになります。
そのため複数のAmazon関連のサービスをこの価格で利用できるというコスパの良さがあります。
ココがポイント
無料トライアルは当たり前ですが無料で利用できます。
登録・解約の手続きも決して複雑ではありませんし、利用しない手はないかと思います。
ぜひこれを機会に無料期間を利用して、「旧M-1」をチェックしてみてください。
最後に
以上、『漫才の原点であり頂点!【”旧”M-1グランプリ】の凄さを解説/視聴可能な配信サービス』について紹介いたしました。
日本漫才界の歴史と最高峰のネタをぜひ味わって頂きたいです。
そして個人的には一度頂点を極めてしまったように思える漫才とこれからのM-1に期待していきたいです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。